AI電話サービスの料金は、製品ごとの月額を横に並べても比較できません。AIテレアポでは発信試行と会話時間が費用を動かします。AIコールセンターは席数と同時通話、AI電話受付は着信件数と転送時間が主な単位です。

先に「正しく完了した業務一件」を決めます。そのうえで、同じ一年間の請求額と社内運用時間をそろえれば、料金表の形式が違う候補も比較できます。

この記事では、四領域それぞれの利用量を数える方法までは繰り返しません。すでに整理した件数や時間を、一つの総費用と完了単価へ変換する手順を扱います。

正しく完了した一件を決める

共通の分母は、発信数や着信数ではありません。導入目的に沿って処理が終わり、記録と次の行動まで正しい状態になった件数です。

たとえばAIテレアポで相手と会話できても、聞くべき項目が欠けていれば完了には数えません。AI電話受付で用件を聞けても、通知先が誤っていて折り返せなければ同じです。

比較領域一件の起点正しい完了の例
AIテレアポ対象リストの一件必要事項を聞き、結果と次の行動を記録した
AI即架電有効なフォーム受付設定時間内に対応し、接続・予約・再対応の状態を残した
AIコールセンター一件の問い合わせ回答・手続き・有人転送のいずれかを正しく終えた
AI電話受付一件の着信案内・取次ぎ・折り返し受付を期限付きで引き継いだ

何を正解とするかは、候補を比較する前に決めます。「接続した」「AIが応答した」だけを完了にすると、誤回答や再問い合わせが多い候補ほど安く見える場合があります。

費用を四つの層へ分ける

見積書の名称は製品ごとに違います。比較表では、費用を四層へ置き直します。

費用の層含める内容数える期間
導入費初期設定、会話設計、番号移行、連携開発、検証稼働開始まで
固定費基本プラン、席、同時通話、番号、最低利用額月ごと
従量費発着信、AI応対、転送、録音・解析、通知利用量ごと
社内運用費品質確認、設定変更、例外処理、連携保守月ごとの時間

nocall.aiの公式料金案内は、エントリープランを初期費用・月額利用料金・従量課金の組み合わせとして示しています。BIZTEL コールセンターの料金ページでは、内線番号数や同時通話数に加え、外線番号と録音時間をプラン仕様に含めています。同じ「月額」でも、含まれる容量が同じとは限りません。

社内運用費は、最初から金額へ換算しなくても構いません。まず担当者別の時間を残します。自社で共通の時間単価を定めている場合だけ金額へ直すと、根拠の異なる人件費を見積書へ混ぜずに済みます。

四領域の利用量を共通票へ移す

領域別の記事で整理した数量を、一枚の共通票へ移します。空欄をゼロにせず、「使わない」「料金に含む」「確認待ち」のどれかを記録してください。

共通票の項目入れる数量
対象となる電話・受付発信対象数または有効着信数
発着信の試行初回と再試行を含む回数
電話がつながった時間AI応対、待機、有人転送後を分けた分数
AIが処理した量会話分数、文字起こし分数、要約件数など
人が処理した量転送件数、後処理時間、例外対応時間
正しく完了した業務あらかじめ決めた完了条件を満たした件数
やり直し誤り、再問い合わせ、記録修正が必要だった件数

発信中心ならAIテレアポの料金記事AI即架電の料金記事を使います。センター運営はAIコールセンターの費用記事、代表電話はAI電話受付の料金記事で元になる数量を整理できます。

四領域すべての項目を埋める必要はありません。今回の業務で発生しない欄を明示すると、候補ごとの不要な機能や費用を比較から外せます。

料金に含まれる範囲をそろえる

同じ機能名でも、標準プランに含まれる範囲が違います。アイブリーの料金ページでは、基本プランとは別に電話番号維持費と従量利用料金がかかると案内しています。転送やチャット通知、権限管理を利用できるプランも分かれています。

Amazon Connect Customerの料金付録は、音声サービスと通信サービスを別の料金として説明しています。音声の利用時間には、フローやキューにいる時間と担当者へ接続した時間が含まれます。番号や通信先の料金も別です。

候補各社の回答は、次の五つの状態へ統一します。

  1. 今回のプラン料金に含まれる
  2. 数量に応じて追加料金がかかる
  3. 有料オプションまたは上位プランが必要
  4. 別会社との契約や自社開発が必要
  5. 今回は利用しない

「対応しています」だけでは、どの状態か判断できません。録音や要約が標準でも、保存期間の延長や外部出力に別料金がかかる場合があります。機能の有無ではなく、今回必要な範囲がどの費用層へ入るかを確定させます。

請求額と社内工数を分けて比べる

一年間の外部支払額は、次の式で計算します。

年間の外部支払額 = 導入費 + 固定費の十二か月分 + 従量費の十二か月分

社内では、品質確認と設定変更に使う時間を別に集計します。時間単価を決めている組織は、年間の社内工数へ掛けて総費用へ加えます。決めていない場合は、外部支払額と年間工数を二列で比較した方が誤解がありません。

次の数字は料金相場ではなく、計算方法を示す記入例です。どちらも月一千件を対象に、同じ完了条件で十二か月運用するとします。

項目候補A候補B
年間の外部支払額120万円150万円
年間の社内運用360時間120時間
正しい完了8,400件9,840件
時間単価4,000円で換算した総費用264万円198万円
正しい完了一件あたり約314円約201円

候補Aは請求額だけなら低く見えます。しかし、結果確認と修正に時間がかかる条件では、総費用と完了単価が逆転します。時間単価を変えても結論が同じか確認すると、社内工数の見積もり誤差にも耐えられます。

通常時と例外時で結論を確かめる

一つの平均値だけで決めると、繁忙時の容量不足や例外処理が費用から抜けます。通常月、繁忙月、やり直しが増えた月の三つで同じ計算を行います。

繁忙月では、最低利用額を超える従量費と同時処理の追加を確認します。例外月では、有人転送と記録修正の時間を増やします。業務量が減った月も置き、最低契約や年払いで費用を下げられない状態を確かめてください。

最終判断では、外部支払額が予算内かを確認します。社内運用を担当できるかと、正しい完了単価が許容範囲かも別々に見ます。三つの条件すべてで運用できる候補だけを残します。

まず、領域別の料金記事で直近一か月の数量を作ってください。その数字を共通票へ移し、正しい完了件数と年間の社内運用時間を加えます。AI電話サービス検索で残した候補へ同じ票を送り、月額ではなく総費用と完了単価で比較します。