AIテレアポの商談で機能一覧を上から聞くと、公式サイトと同じ説明で時間が終わります。「有人転送できますか」と聞けば、条件が違っても各社の回答は「できます」になりがちです。

商談で確認したいのは、自社の業務を渡したときの動きです。正常な会話だけでなく、想定外の質問や担当者不在、連携失敗も含めます。回答は言葉だけでなく、管理画面や出力データで確かめてください。

この記事では、公開情報を調べた後に残る疑問を、実演できる質問へ変える方法を解説します。書面で回答をそろえる場合はAIテレアポのRFPで比較可能な回答をそろえる方法と分けて使います。

公開情報と自社条件を商談前に分ける

商談の前に公式サイトと料金資料を読みます。利用規約とプライバシーポリシーも確認します。提供機能と料金体系、契約期間、保存する情報を一覧にしてください。公開情報で分かる内容は質問せず、根拠のURLと確認日を残します。

次に自社条件を一枚へまとめます。対象リストの入手経路と月間件数を記載してください。発信時間帯と会話の目的も必要です。営業担当へ渡す条件とCRMの項目、停止希望の管理方法も加えます。

公開情報と自社条件を並べると、商談でしか解消できない差が見えます。例えば「CRM連携あり」だけでは、標準連携か個別開発か分かりません。連携失敗後の再送や二重登録も公開資料だけでは判断しにくい項目です。

質問票には「公開情報」「自社条件」「残る疑問」の三欄を作ります。公開情報の説明を聞き直すのではなく、自社条件を当てはめた回答を求めるためです。

一つの質問を条件と例外と証拠へ分ける

一つの質問は自社条件から始めます。続けて期待する動きと例外を書き、確認する証拠を指定します。「転送できますか」ではなく、次のように聞きます。

相手が価格の詳しい説明を求めた場合、平日十時から十七時は担当者へ通話中転送したいと考えています。担当者が三十秒以内に応答しない場合は、どの案内と通知へ切り替わりますか。管理画面で実演してください。

この形式なら、機能の有無だけでなく、条件と失敗後の動きを確認できます。証拠は管理画面や通話記録を指定します。連携ログまたは正式資料でも構いません。

質問ごとに回答状態も記録します。「標準」「条件付き」「オプション」「個別対応」「対応予定」「非対応」を分けます。対応予定は予定日と前提が確認できても、現在の対応と同じ点数にはしません。

商談中に条件が追加された場合は、回答欄へ残します。「できます」という言葉だけを議事録へ写してはいけません。利用プランと設定に加え、追加費用と提供時期を一緒に記録してください。

発信対象と終了状態を一件で確認する

まず一つの対象業務を渡します。展示会参加者への初回連絡なら、対象件数と発信期限を示してください。確認する項目と営業へ渡す条件も必要です。異なる用途を同時に質問すると、回答の前提が曖昧になります。

質問は発信開始だけで終えません。一件の受付IDや顧客IDを使い、対象判定から発信まで追えるか聞きます。会話から終了、CRM反映まで同じ識別子で追えることも確認してください。処理の途中で失敗したときに、どの状態が残るかも見ます。

Amazon Connect Customerのキャンペーン設定では、連絡上限と再試行を別の条件として扱います。連絡可能時間や例外日、タイムゾーンも分かれています。製品固有の仕様ではありますが、AIテレアポの商談でも条件を分けて聞く参考になります。

正常終了は「電話がつながった」だけではありません。ヒアリング完了と日程調整、有人転送を分けます。後日対応と対象外、停止希望も別の状態にしてください。それぞれの終了状態が管理画面と出力データへ残るか実演を依頼します。

会話と有人転送を共通シナリオで試す

会話デモは提供会社の得意な原稿だけで判断しません。自社で頻出する質問と、回答してはいけない質問を一つずつ渡します。聞き返し、話題の脱線、沈黙も加えてください。

確認するのは自然さだけではありません。AIが回答できる範囲をどこで制限し、範囲外をどう案内するかを見ます。誤った前提を相手が話した場合に、無理に同意せず確認へ戻れるかも試します。

有人転送は、転送開始と接続完了を分けます。Dialogflow CXのhandoff資料では、エンドユーザーとの会話をAIエージェントから人へ渡す処理をhandoffとしています。実際の電話運用では、転送先が応答しない場合の処理まで確認が必要です。

「どの発言で転送しますか」「担当者へ何を表示しますか」「担当者が出ない場合は何秒後に何へ切り替わりますか」と聞きます。転送前の会話要約と顧客情報が担当者側へ届くか、画面で見せてもらってください。

停止希望と再試行を同じ顧客で追う

停止希望は、AIが言葉を認識できるかだけでは足りません。通話終了後にどのリストへ反映し、進行中の別キャンペーンをいつ止めるかを確認します。CRMと架電システムのどちらを正本にするかも質問してください。

同じ電話番号が別のリストにある場合を実演してもらいます。表記揺れや担当者変更、複数部署がある企業をどう判定するか聞きます。反映前に次の発信が始まる競合も確認対象です。

再試行は結果別に質問します。不応答と話中、留守番電話で動きが変わるか確認してください。拒否と番号誤りも分けます。

各結果について回数と間隔、時間帯を聞きます。担当者が手動で追加した発信も連絡上限へ含まれるか確認してください。

最後に停止希望を登録し、同じ顧客を再試行対象へ戻す操作を依頼します。システムが拒否するか、警告だけか、権限者なら解除できるかを確認します。解除履歴が残るかも重要です。

CRM連携は失敗と再送まで見せてもらう

CRM連携では、対応製品名より項目と更新方向を確認します。顧客IDと発信結果をどの項目へ書くか質問してください。会話要約と日程、停止希望も対象です。既存値を上書きする条件も必要です。

Amazon Connect Customerの問い合わせ属性は、問い合わせ固有の値をキーと値で扱います。転送間で共有する属性と、個々の区間だけに残す属性は挙動が異なります。商談でも、どの識別子と項目を処理全体で引き継ぐかを具体化してください。

次にCRM側を一時的に失敗させたデモを依頼します。タイムアウトや認証エラーのときに、通話結果はどこへ残るか聞きます。自動再送の回数と間隔、手動再送、担当者への通知も確認します。

Dialogflow CXのwebhook資料では、認証エラーと未到達を別の状態として扱います。タイムアウトにも異なる状態があります。製品の実装は異なりますが、「連携失敗」の一語でまとめず、失敗状態ごとの動きを聞く基準になります。

再送デモでは二重登録も確認します。同じ通話結果を二回送ったとき、同じレコードを更新するか、新しい活動として追加するかを見ます。復旧後に未反映件数を抽出できるかも質問してください。

録音とAI処理はデータの流れで聞く

録音と文字起こし、要約は保存期間の質問だけで終えません。通話開始から削除までのデータフローを示してもらいます。保存場所と閲覧権限を確認してください。ダウンロードと外部AIへの送信も対象です。

個人情報保護委員会のガイドライン通則編は、個人データを委託する場合の監督を示しています。委託先の選定と契約、取扱状況の把握が含まれます。商談では「安全ですか」とだけ聞きません。委託先と再委託先を確認し、契約条項と確認資料へ分けて聞きます。

AI利用については、学習利用の有無だけでなく目的と処理を確認します。経済産業省のAI事業者ガイドライン第1.2版も参照できます。提供会社と利用企業の役割を自社業務へ置き換えてください。想定するリスクと利用者への情報提供も質問します。

実演では、権限の異なる二つのアカウントで録音を開きます。検索と再生の可否を確認してください。ダウンロードと削除も試します。契約終了後の出力形式と取得期限、削除完了を確認する方法も議事録へ残します。

費用と支援は自社の三条件で確定する

料金の質問には、同じ業務量を渡します。小規模開始と通常月、繁忙月の三条件を用意してください。対象件数と発信試行数をそろえます。平均通話時間と再試行、有人転送、保存期間も同じ前提にします。

各条件について、初期費用と固定月額を分けてもらいます。従量費とオプション、個別開発も別欄にしてください。導入支援と運用改善が料金に含まれる期間も確認します。最低利用期間と最低利用額、超過単価、解約費用も同じ見積書へ入れてください。

支援範囲は工程で聞きます。会話原稿とリスト取込、CRM設定の担当を分けます。テストから運用開始までの担当も必要です。

月次改善についても、自社と提供会社の役割を決めます。外部パートナーが入る場合は、問い合わせ窓口と責任範囲も確認してください。

商談後は、一問ごとに回答と条件を一枚へまとめます。証拠と未確認事項も同じ行へ残してください。候補各社へ同じ追加質問を返し、AIテレアポ比較表で必須条件を通過した候補だけを費用比較へ進めます。自社条件を整理しきれない場合は相談窓口で確認項目を整理できます。