AI電話受付の料金を受付業務から比較する方法
AI電話受付の料金は、月間の着信件数だけでは比べられません。AIが案内を完了する電話と、担当者へ転送する電話では使う時間が異なります。人のオペレーターが一次受付する電話代行は、一件ごとの数え方も別です。
まず、直近一か月の着信を用件と終了状態に分けます。その結果をAI自動応答・有人転送・折り返し受付・有人電話代行へ割り当てると、候補ごとの料金単位へ直せます。
この記事では、AI受付と有人代行のどちらが安いかを一律に決めません。自社が必要とする受付範囲を同じにして、番号・時間・件数・オプションの費用を比較する方法を扱います。
着信件数を受付の終了状態へ分ける
料金を調べる前に、過去一か月の着信を五つへ分けます。通話履歴がなければ一週間だけ手作業で記録しても構いません。
| 終了状態 | 受付の例 | 数える値 |
|---|---|---|
| 自動案内で完了 | 営業時間や所在地を回答 | 件数と平均応対時間 |
| AIが業務処理を完了 | 予約受付や変更を登録 | 件数、平均応対時間、外部連携数 |
| 担当者へ転送 | 用件を確認して通話中に接続 | 件数、転送待ち時間、転送後の時間 |
| 折り返しを受付 | 用件と連絡先を記録して通知 | 件数、AI応対時間、通知数 |
| 有人代行が受付 | オペレーターが用件を聞いて報告 | 受付件数と超過件数 |
同じ電話を二つへ数えないようにします。AIが用件を聞いた後に担当者へ転送した通話は、AI応対と転送の両方で時間が発生しても、着信件数は一件です。
営業電話や間違い電話も件数から外しません。つながった時点で回線や受付処理が動く場合があります。自動で遮断できる候補でも、どの段階まで料金が発生するかを確認してください。
AI受付の費用を六つに分ける
AI受付の見積もりは、基本プランだけで終わりません。次の式へ置き直します。
月間費用 = 基本プラン + 電話番号 + 受電通話 + AI処理 + 転送通話 + 通知・連携
基本プランには、利用できるAI機能や管理者数が含まれます。電話番号は050番号と市外局番、フリーダイヤルで維持費や通話料が変わる場合があります。現在の代表番号を引き続き使う場合は、転送元の通信事業者側で費用が発生するかも確認します。
アイブリーの料金ページは、基本プランとは別に電話番号維持費と従量利用料金がかかると案内しています。プランによって電話発信・転送やチャット通知、権限管理の利用可否も異なります。月額が低いプランでも、必要な終了状態を作れなければ比較対象にはなりません。
CallConnectの料金表では、プラン料金とは別に電話番号と着信の費用を示しています。固定・携帯電話への転送とガイダンス再生にも個別の単位があります。録音保持やテキスト変換も別料金です。これはAI電話受付専用サービスの料金ではありませんが、電話基盤で費用が動く場所を確認する例になります。
転送と折り返しの費用差を見る
用件を聞いた後の処理は、リアルタイム転送と折り返し受付に分けます。どちらも「有人対応あり」と表示される場合がありますが、料金と社内負担は同じではありません。
転送では、AIが応対した時間に加えて転送先の呼び出しと有人通話が続きます。担当者が応答しなかった場合も、待機中の回線利用が請求対象になるか確認します。固定電話と携帯電話で単価が分かれる候補もあります。
折り返し受付は、AIが用件と連絡先を記録して通話を終了します。転送時間は発生しませんが、通知を確認して担当者が発信する費用と作業が残ります。通知後の未対応を追う機能が有料なら、その費用も必要です。
二つの方法は、料金だけで決めません。緊急性が高い用件は転送し、内容を確認してから対応できる用件は折り返しにします。用件別の処理を先に決めると、転送件数と通知件数を現実的に見積もれます。
| 確認項目 | リアルタイム転送 | 折り返し受付 |
|---|---|---|
| 電話利用 | AI応対に加え、転送待ちと有人通話 | AI応対で一度終了し、担当者が別途発信 |
| 必要な社内体制 | 受付時間中に応答できる担当者 | 通知を確認し期限内に折り返す担当者 |
| 料金で見る単位 | 転送件数、転送先、転送後の分数 | 通知数、外部発信分数、タスク管理 |
| 失敗時の処理 | 不応答後の案内や別の転送先 | 未確認通知の再割当や期限超過 |
有人電話代行は受付件数で見積もる
人のオペレーターが電話に出るサービスは、AI受付と分けて見積もります。一件あたりの受付範囲と、月額に含まれる件数を確認してください。
fondeskの公式料金案内は、基本料金に一定の受付件数を含め、超過分を一件単位で案内しています。対応は一次取次で、発信者名・折り返し先・簡単な用件を聞き、チャットやメールへ通知する仕組みです。現在の電話番号からfondeskへ転送して利用するため、通信事業者側の転送条件は別に確認するよう案内されています。
有人代行の一件は、長い相談にも同じ単価とは限りません。対応時間の上限と、聞き取れる項目を確認します。予約や注文などの業務処理、担当者への通話中転送、営業時間外の対応が標準範囲かも確かめます。
AI受付との比較では、同じ受付業務を置きます。AIには予約完了まで任せる一方、有人代行には一次取次だけを依頼する条件では、金額が違って当然です。両方とも「用件を聞いて折り返し通知まで」にそろえるか、業務完了後の社内作業を費用へ加えます。
月100件を三つの運用案で比べる
例として、月100件の有効着信を置きます。数字は料金相場ではなく、見積条件を作るための記入例です。
| 運用案 | 月100件の処理例 | 見積もりへ渡す量 |
|---|---|---|
| AIで案内を完了 | 60件を自動完了、10件を転送、30件を折り返し受付 | 100件のAI応対時間、10件の転送時間、30件の通知 |
| AIで一次受付 | 10件を自動完了、10件を転送、80件を折り返し受付 | 100件のAI応対時間、10件の転送時間、80件の通知 |
| 有人代行で一次受付 | 100件をオペレーターが受付して通知 | 月額内件数、超過件数、元番号からの転送条件 |
AIで完了できる件数が多い案は、AI応対時間や外部連携が増えますが、担当者の折り返しは減ります。一次受付に絞る案は通話が短くても、通知確認と折り返しの作業が残ります。
繁忙月も同じ表で作ります。着信が集中する時間帯がある場合は、月間件数だけでなく最も多い30分の着信数も渡してください。同時に受けられない電話を、あふれ呼対策や別の受付へ回す費用が必要になる場合があります。
Amazon Connectの料金案内は、音声サービスの利用時間にフローやキュー、担当者接続中を含めると説明しています。電話番号と通信の料金も別です。すべての製品が同じ課金方式ではありませんが、待ち時間を通話時間から外さず確認する理由になります。
見積書と受付結果を照合できる形にする
候補各社へは、電話番号の種類と月間着信数を同じ表で送ります。平均AI応対時間と転送先の分数もそろえます。通知数と有人受付数を加え、通常月と繁忙月を分けます。最低利用期間と超過時の処理も回答してもらいます。
金額がない項目は無料と判断しません。「基本料金に含む」「今回利用しない」「別見積もり」のどれかへ確定させます。現在の番号を使うための転送費や番号移行も確認対象です。初期の会話設定、予約システム連携、保存期間の延長も見積もりへ含めます。
運用開始後は、料金明細を受付結果と照合します。自動完了・転送・折り返し・有人代行の件数と、回線やAI処理の分数が追えれば、費用が増えた理由を判断できます。
まず、直近一か月の着信から二十件だけ取り出してください。用件と終了状態、平均時間を記録します。その比率を月間着信数へ掛け、AI電話受付・電話代行比較表の候補へ同じ条件で渡すと、月額の大小ではなく必要な受付業務の費用で比べられます。